極めて中立的な立場から“ノマドワーク”について考えてみる。

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カフェでパソコンカチカチやられている方よく見かけますよね。
コンセントが常設されているブースがあったり、無料のwifi環境が整っていたり、
ちょっと出先で書類まとめたいな”なんてとき便利ですよね!
ですが、ちょくちょく聞くのが、
“混雑に長々滞在しているのはどうなの?”
“ドヤ顔りんごがほんとムカつく”
といった(ちょっと偏見含みもありますが)、“ 否 ”の意見が多いですよね。
なぜこのような意見が出るほど見かけるようになったのか。
そして、なぜ否定的な目で見てしまうのか。
多角的に順序立てて考えていきましょう。
 

ノマドワーカーとは?

ノマドは遊牧民といった意味。
なので、IT用語的にノマドワーカーを基本的に事務所をもったず、フリーで働いている方などをさします。
ノートパソコンの軽量化やスマホの普及はもちろん、クラウドソーシングなどの普及により、クリエイティブな仕事だけでなく様々な仕事において、フリーで働く方が増えてきました。

クラウドソーシング
インターネットを利用して不特定多数の人に業務を発注したり、受注者の募集を行うこと。

パソコン一台、それとネットさえ繋がれば仕事が出来てしまう時代なのです。
パソコンを持ち出して、カフェ等で仕事をしている方は、最近に限ったことではありません。
ノマドという言葉が世間で認知される前から、そのような方はいたのです。
では、なぜノマドワーカーという言葉が普及したのか?
上記でも述べましたが、

  • パソコンが高性能且つ軽量化していった事
  • モバイルルーターやwifi環境の充実化
  • WEB事業の拡大

といったものがあげられるでしょう。
つい10年前はまだ、WEB業界は盛り上がり途中でした。
楽天市場などのショッピングモールが伸び上がり始めていたり、ミクシーなどのSNSが浸透していた時代でスマホがまだ普及していなく、モバイルPCといった小型のパソコンが普及していた時代でした。
そんな中、iPadなどのタブレット、スマートフォンの普及、小型ノートパソコンなどの普及により、家だけでなく、外でもネットを楽しめるとともに、それに伴ったサービスや事業が普及していきました。
ブログをやっていた方は、どこからでもブログを更新出切るようになり、更にSNS等を使って流入を増やしたりすることも可能当たり前になりました。
こちらに、関連する広告を載せることで収益を得るアフィリエイトというものが一般化され、ブログを書いているだけで、お金が稼げるといった成功事例もどこどこ生まれていきました。
脱サラして、アフィリエイトを専門に移行した方もこの10年間で多くいたことでしょう。
アフィリエイトで食べていこう!的な関連書籍は多数出され、誰でもどこでもパソコンとネットがあればお金が稼げる!といったものを普及させた一つの要因です。

デザイナーなどの独立

デザイナー等のクリエイターは、内容にもよりますが、クライアントと連絡が出来れば、パソコンとネットでどこでも作業が可能だと思います。(個人情報等を含まないこと前提)
なので、独立していく方も多く、自宅が作業場のフリーランスの方もも多くいます。
こういった方も気分転換に外で仕事した場合、そこがワーキングスペースになるわけです。
このような背景がある中、ノマドワーカーと呼ばれる人々が増えていったわけです。

ノマドワークというブランド

日本でのMicrosoft社のWindowsとApple社のMacのシェア率は、会社を含めWindowsが多数でした。
ですが、Macはクリエイター職に強いソフトが多く存在していたので、クリエイター業界ではMacが中心の職場が多かったです。
そんな中、AppleはiPhone,iPad,mac book Air という、携帯性に優れた端末をどんどん出してきました。
これにより、携帯やタブレット、PCなど、WEBを中心とした端末(ガジェット)が優れていきました。
結果、どこでもパソコン等での作業がしやすいアイテムが揃ってきたことになります。
Apple社のモノはデザイン性が高いものが多く、SONYのような挑戦的なブランドは除き、Windowsではファミリー向けのデザインが主だったことから、若い人を中心にAppleブームがきたのです。
“カフェでmac bookを広げて、珈琲を飲む…”
そういった行為自体に価値が生まれはじめたのです。

要約すると、

WEB業界の進化、それに伴う小型端末の進化 ⇒ どこでも作業が可能な時代に
そういった“行為”にブランド価値が生じる…
といった内容です。(かなり端折りましたが)
結果、“行為”への憧れが増していった。
学生もレポートをまとめるのにパソコンを使います。
今では小学生でもパソコンの授業があるので、子供でもパソコンを自分のパソコンを持っている人が多いでしょう。つまり、パソコン(ここでは敢えてノートパソコンにしましょう)を持った人が多くいるということです。
そんな方達も、上記のような“行為”への憧れがある方も一部いると思います。
結果的にカフェでノマドワーカー(らしき)方がたくさんいるわけですね。
年齢がまちまちなのも納得できますよね。
 

カフェにいる時間って?

“電車内での通話は他の方の迷惑になるのでやめましょう”
このような謳い文句は電車や携帯会社等でよく見かけますよね。
携帯の電波がペースメーカーに悪影響を及ぼすからいけない!など色々な問題がありますが、実際、電車内で喋っているのと、携帯で小声で喋っているのって、どちらが不快ですか?
例え、いくら小声でも携帯を使用して喋っている人を見ると不快に感じますよね。(ここでは人体的な影響は取り除いています。)
なぜでしょう?そう決められてるから?
答えは“倫理観の問題”です。
これはかなり難しいです。いわゆる常識(マナー)ってやつです。
ですが、その人その人が考える常識の尺度が、一般常識とは限りません。業界によっても常識が異なります。
話は反れましたが、カフェに入店した時、どれくらい滞在して良いのですかね?
混雑時は1時間とさせて頂きます、など書かれている場合などは除けば、基本何時間いようが怒られることはまずないでしょう。
ですが、さすがに店員に“お前ら何時間いるんだよ!”的な目で見られていると、ちょっと気まずいですよね。

外で飲む珈琲って高くない!?

珈琲や紅茶にもよりますし、抽出方法など手間にもよるので、一概にそうとは言えませんが、一般的なカフェですと、珈琲などの値段が家で飲むより何倍も高いのは、場所代が含まれているからです。
これは、店員に聞いても“場所代が含まれてますから”などとは言われませんよ!笑
その空間の提供料といった意味合いです。それが値段に反映されるわけです。

やはり、ここでも倫理観

つまり、空間使用料は払っている…ことにはなります。
なので、法やそのお店での決まり事項を破らない限り、どのように活用するかはその人次第になってくるのです。
ちょっとした出先での書類整理だったり、メモ、ブログの更新など、作業内容によっても時間はまちまちだと思います。
営業先に行く前に、データの見直しをしていることだってあるでしょう。学生がプレゼンの前の書類をまとめていることだって、これから打ち合わせする旅行の計画をしている人だっているかもしれません。
一概にカフェでPCをいじっているからといって、全てが全てノマドワークやその憧れとしてくくるにはやや強引さを感じます。
逆に、仕事の作業をする目的で来店したとする場合、ある程度の時間はかかるでしょう。
“効率を考え、30分や1時間と決めて作業をしよう!”
としている方も多いかもしれません。
これはまったく悪いことではありませんね。読書しながら珈琲を嗜んでいれば30分なんてあっという間です。
 

結局は双方の考え方による

混雑時、ようやく取れた席があったとします。
・普通にドリンクを飲み、しばしの休息を取っていた場合
・PCを開き作業をした場合
はたから見るとどう見えるでしょうか?
電車内での携帯電話とは違いますが、どうしてもPCを広げている方に“偏見”を抱いてしまうことがあります。
カフェで勉強をしている方や、作業している方を見て、「家でやれよ!」という意見もよく聞きます。
ではドリンクは?「家で飲めよ!」とはなぜならないのでしょう?(そうなったら、カフェが潰れてしまいますが)
屁理屈を述べて水掛け論をするつもりはありませんが、結局はそういうことなのです。
一部の迷惑な行為を行う行為により全て双方の“偏見”というフィルターを通して見てしまっているのです。
一部の迷惑な行為とは、明らかな混雑時、カウンター席の隣を荷物置きで占領していたり、長時間による滞在等です。
これはノマドワーカーに限ったことではありません。ただ、そう見られやすいのが現状なのです。
 

偏見というフィルターを外すこと

タイトルにて、“中立的な立場から”と謳い、このブログを書きました。
ですが、ワタシ個人でも、混雑時にPCを並べた団体が電源席を占領しているのを見ると、“ん?おかしくない?”と思うことはあります。
だからこそ、今一度、自分自身が客観的に考える為にもまとめてみました。
倫理観、常識というのは、その境界線がとても難しいものです。
だからこそ、様々な知識をつけ良心的な判断が出来るようになりたいですね。
日々、勉強だなと思いました。

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